モジュール型スイッチ | 固定型スイッチ | |
長所 | ユーザの必要に応じて使用モジュールを決められるので拡張性が高い。 問題の起きたモジュールのみ交換するだけでいいのでメンテナンス性に優れる。 複数枚のモジュール間で冗長性を持たせることが可能で信頼性が高い。 |
低コスト 設置スペースを取らない |
短所 | コストが高い 広い設置スペースが必要 |
モジュールが固定のためユーザによる拡張・変更はできない。 |
Catalystシリーズ | Cisco Catalyst 4000 / 6500 | Cisco Catalyst 2950 / 3550 |
動作レイヤ | レイヤ1〜3 | 2950(レイヤ1〜2) / 3550(レイヤ1〜3) |
スイッチの構成要素
Catalystスイッチのオペレーティングシステム
IOS種類 | 機能レイヤ | コメント |
Catalyst OS(CatOS) | レイヤ2 | 従来のレイヤ2スイッチ用のOS レイヤ3スイッチング機能を利用するには、別途Cisco IOSを搭載する必要がある |
Supervisor IOS | レイヤ2・3 | コマンド体型とアーキテクチャはCisco
IOSがベース レイヤ2とレイヤ3の機能が1つのイメージに統合 |
Catalyst OS(レイヤ2)+Cisco IOS(レイヤ3)=Supervisor IOS(レイヤ2/3)
Catalyst6500シリーズ
Catalystモデルの中でも最も上位の位置付けで、企業内のバックボーンやサービスプロバイダネットワークに適す。全てのモジュールにおいて二重化が可能で高い信頼性を誇る。スーパバイザエンジン1Aと2が使える。その他オプションとして、
MSFCとPFCは(スーパバイザエンジンにオプションとして追加するドータカードなので本体スロットを占有しない。双方は強調して動作するためMSFC利用時にはPFCも必要。
Catalyst4000シリーズ
アクセスからディストリビューション層までをカバーする高ポート密度が特徴的なミッドレンジスイッチ。代表的な製品として、
Catalyst3550シリーズ
固定型レイヤ2/3スイッチ。以下のような製品がある。各製品でメモリ等の容量が異なる。
製品 | 特徴 |
Catalyst3550-12G | レイヤ3スイッチに対応したソフトウェア、EMI(拡張マルチレイヤソフトウェアイメージ)が 始めからインストールされている。 |
Catalyst3550-12T | |
Catalyst3550-24 | レイヤ3機能をサポートするかは搭載されたソフトウェアによる。 SMI(標準マルチレイヤソフトウェアイメージ)ではレイヤ2スイッチとしてしか機能しない。 SMIからEMIへのアップグレード可能。 |
Catalyst3550-48 |
Catalyst2950シリーズ
固定型レイヤ2スイッチ。マルチキャストトラフィック・QoS対応なので、音声や動画アプリケーションを利用するネットワークで威力を発揮する。
その他のCatalyst製品
以前より発売されてきたCatalyst製品。多くは特定の用途や機能に限定されるため、あまり汎用的な位置づけになっていない。
製品 | 位置付け | 引き継がれる製品 |
Catalyst 3500 XL | 固定型レイヤ2スイッチ | Catalyst 3550シリーズ |
Catalyst 2950 XL | 固定型レイヤ2スイッチ | Catalyst 2950シリーズ |
企業の構内ネットワーク
大規模構内ネットワーク | 中規模構内ネットワーク | 小規模構内ネットワーク | |
規模 | ビルの10フロア以上 各フロア300ポート以上 |
ビルの10フロア前後 各フロア300〜100ポート |
ビルの5フロア程度 各フロア50〜100ポート |
コア層 | Catalyst6500シリーズ 高速性:SFM、DFC、1/10Ggigabitインタフェースモジュールを採用 冗長性:GEC/10GEC、スーパバイザエンジン/電源/インタフェースの二重化、EIGRP/OSPFでネットワーク経路の二重化 |
Catalyst6500シリーズ 高速性:SFM、DFC、1/10Ggigabitインタフェースモジュールを採用 冗長性:GEC/10GEC、HSRP、STPのUplinkFast |
Catalyst4006 高速性:1Gインタフェース、GEC 冗長性:HSRP、STPのUplinkFast |
分散層 | Catalyst6500シリーズ 冗長性:HSRPでデフォルトゲートウェイを冗長化、STPのUplinkFastで回復力を高める。 |
||
アクセス層 | Catalyst6500シリーズ 冗長性:スーパーバイザエンジンの二重化 大量の端末を収容する能力が必要 |
Catalyst6500シリーズ:スーパーバイザエンジンの二重化(必要なければCatalyst4006) ユーザ数の少ないフロアには固定型スイッチでもいいが拡張性がない |
Catalyst2950シリーズ(固定型レイヤ2スイッチ) |
サーバファーム | Catalyst6500シリーズ 高速性、信頼性、冗長性、CSMで負荷分散、セキュリティ対策としてIDSでサーバアクセス監視 |
Catalyst6500シリーズ 高速性、信頼性、冗長性、CSMで負荷分散、セキュリティ対策としてIDSでサーバアクセス監視 |
Catalyst6500シリーズ 又はCatalyst4006(スーパーバイザエンジンの二重化は出来ないが低コスト) |
WANアクセス | Cisco 7400/7600/12000 シリーズ(拠点数と帯域による) | Cisco 3700/7400/7600/12000 シリーズ | Cisco 2600/3700/7400 シリーズ |
用語
GEC(Gigabit EtherChannel)ゲック:ギガビットイーサネットの複数の回線を1本にまとめることで、高帯域・高信頼性を実現。一般にはリングアグリゲーション(リンク集約化)と呼ばれる。ファーストイーサネットで構成したEtherChannelはFastEtherChannel(FEC:フェック)という。
HSRP(Hot Stanby Router Protocol):複数のルータ(レイヤ3スイッチ)が1つの仮想ルータの役割を果たすことで、冗長性を提供。仮想ルータをデフォルトゲートウェイとして指定すれば、たとえアクティブルータがダウンしてもスタンバイルータが直ちにフェールオーバーする。
参照:Cisco Catalyst LANスイッチ教科書(インプレス)/