TCP/IPネットワーク


プロトコルスタックの比較

OSI参照モデル TCP/IPモデル DoD(Department of Defence)モデル サービス・プロトコル
アプリケーション層 アプリケーション層 プロセス/アプリケーション層 Telnet/FTP/TFTP/

SMTP/DNS

プレゼンテーション層
セッション層
トランスポート層 トランスポート層 ホストツーホスト層 TCP/UDP/SPX
ネットワーク層 インターネット層 インターネット層 IP/ICMP/ARP/RARP/IPX/AppleTalk
データリンク層 ネットワークインタフェース層 ネットワークアクセス層 Ethernet/FastEthernet/

TokenRing/FDDI

物理層

 


TCP/IPアプリケーション層

アプリケーション層サービス・プロトコル ポート番号 トランスポート層
FTP 21 TCP(プロトコルタイプ番号:6)
Telnet 23
SMTP 25
DNS 53 DNSはサーバゾーン転送にはTCP、名前解決にはUDPを使う
TFTP 69 UDP(プロトコルタイプ番号:17)
HTTP 80
SNMP 161
RIP 520

これらのポート番号はトランスポート層が上位レイヤに情報を渡す際の宛先として使われる。

上記のポートのように、1024未満の番号はWell-knownポートとして使われる。

1024以上の番号はダイナミックに割り当てられる。

RFC1700で IANA (Internet Assigned Number Authority)が管理するすべてのWell-knownポートを参照できます。 www.iana.org

 


TCP/IPトランスポート層

TCP (Transmission Control Protocol) - コネクション型の信頼性の高いプロトコル。以下のような特徴がある。

  • アプリケーション層のデータストリームをゼグメントに分割する
  • エラーと重複の検査を実行
  • 確認応答タイマを提供
  • バッファ管理を提供
  • シーケンス番号チェックを有効にする
  • 3方向ハンドシェイクで接続を確立・開始する
  • フロー制御がある
  • 帯域幅の使用効率を高めるため、確認応答ウィンドウ制御を行う(スライディング・ウィンドウ)
  • UDP (User Datagram Protocol) - コネクションレス型で速度を重視した非確認応答型のプロトコル。セグメント配信のためのチェックは上位レイヤに依存するためこのレイヤでは行わない。他に以下のような特徴がある。

  • フロー制御がない
  • ベストエフォート型なので信頼性低い
  • 全てのデータが同じサイズ
  • TCPと同じくチェックサムはある
  •  


    TCP/IPインターネット層

  • IP (Internet Protocol) - データグラムについてコネクションレス型、ベストエフォート型配送のルーティングを提供
  • ICMP (Internet Control Message Protocol) - デバイス間でエラーメッセージと制御メッセージをやり取りする
  • ARP (Address Resolution Protocol) - 既知のIPアドレスから物理的なMACアドレスを判断
  • RARP (Reverse Address Resolution Protocol) - 既知の物理的なMACアドレスからレイヤ3アドレスを判断
  • プロトコルフィールド

    トランスポート層 プロトコル番号 インターネット層
    TCP 6 IP
    UDP 17

    *ほとんどのIPトラフィックはTCPまたはUDPを使うが、OSPF 、EIGRP 、GRE(Generic Routing Encapsulation)などのIPを使うプロトコルもある。

    レイヤ4プロトコルのプロトコル番号の例

    プロトコル プロトコルフィールド
    ICMP (Internet Control Message Protocol) 1
    IGRP (Interior Gateway Routing Protocol) 9
    IPv6 (IP version 6) 41
    GRE(Generic Routing Encapsulation) 47
    IPX in IP (Internetwork Packet Exchange in Internet Protocol) 111
    L2TP (Layer 2 Tunneling Protocol) 115


    TCP/IPアドレスの概要

    IPアドレスのクラス

      クラスAアドレス クラスB クラスC クラスD クラスE
    最初のビット 0 10 110 1110 11110
    ネットワーク番号の範囲 1.0.0.0 〜 126.0.0.0 128.0.0.0 〜 191.255.0.0 192.0.0.0 〜 223.255.255.0 マルチキャスト用

    224.0.0.0 〜 239.255.255.255

    研究・リサーチ用

    240.0.0.0 〜 247.255.255.255

    可能なネットワーク数 127(1〜126は使用可。127は予約済) 16,384 2,097,152
    ホスト部分で可能な値*注 16,777,216 - 2 65,536 - 2 256 -2

    *注 ホストアドレス部分が全て0はネットワーク番号、全て1はブロードキャストアドレスに使用されるので、実際にホストに割り当て可能な数は、-2になります。

     

     

    参照:CiscoCCNA教科書-青本(翔泳社)/CCNA認定ガイド第2版(日経BP) for 640-507/Ciscoデバイス相互接続入門-CCNA試験番号640-507対応(ソフトバンク)/

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