Frame-Relay


Frame-Relay概要

 


ルータへのFrame-Relay設定

・フレームリレー・マップテーブル

ルータはInverse-ARPメッセージを使って、ダイナミックに自らのI/Fに設定されたDLCI番号と接続先ルータI/Fのレイヤ3アドレスを対応付けるテーブルを作ります。

ルータ2501のフレームリレー・マップテーブル

接続先ルータI/Fのレイヤ3アドレス DLCI番号 接続状態のステータス(LMIによって管理)
10.0.0.2 100 アクティブ

ルータ1601のフレームリレー・マップテーブル

接続先ルータI/Fのレイヤ3アドレス DLCI番号 接続状態のステータス(LMIによって管理)
10.0.0.10 400 アクティブ

 

・フレームリレー基本設定

2501(config)#interface serial 1
2501(config-if)#ip address 10.0.0.10 255.0.0.0
2501(config-if)#encapsulation frame-relay ?
ietf   Use RFC1490 encapsulation
<cr>

2501(config-if)#encapsulation frame-relay      <- デフォルトのカプセル化タイプは cisco
2501(config-if)#bandwidth ?
<1-10000000> Bandwidth in kilobits

2501(config-if)#bandwidth 64
2501(config-if)#frame-relay interface-dlci 100    <- @このシリアル1 I/FにDLCI番号100を設定

・LMI(ローカル管理インタフェース:デバイス間のマッピングと接続ステータスを管理)タイプを設定

2501(config)#interface serial 1
2501(config-if)#frame-relay lmi-type ?      <- デフォルトのLMIタイプは cisco (IOS11.2〜は自動検出されるので設定する必要なし)
cisco
ansi
q933a

2501(config-if)#frame-relay lmi-type cisco

 

・DLCIをネットワーク層のアドレス(IPアドレス等)に対応付ける方法

1, Inverse-ARPを有効にする(デフォルトで有効)

2501(config)#interface serial 1
2501(config-if)#frame-relay inverse-arp ?
<cr>
bridge  Bridging
ip     IP

2501(config-if)#frame-relay inverse-arp ip ?
<16-1007> Set DLCI for inverse ARP

2501(config-if)#frame-relay inverse-arp ip 100 <-Inverse-ARPメッセージを交換するために使う、@で設定したこのルータのI/FのDLCI番号を指定

 

2, スタティックにマッピングする

2501(config)#interface serial 1
2501(config-if)#frame-relay map ip 10.0.0.2 ?
<16-1007> DLCI

2501(config-if)#frame-relay map ip 10.0.0.2 100 ?
active      Always compress TCP/IP headers
broadcast   Broadcasts should be forwarded to this address
cisco      Use CISCO Encapsulation
ietf       Use RFC1490 Encapsulation
nocompress  Do not compress TCP/IP headers
tcp       TCP header compression parameters
<cr>

2501(config-if)#frame-relay map ip 10.0.0.10 100 broadcast ?
active      Always compress TCP/IP headers
broadcast   Broadcasts should be forwarded to this address
cisco      Use CISCO Encapsulation
ietf       Use RFC1490 Encapsulation
nocompress  Do not compress TCP/IP headers
tcp       TCP header compression parameters
<cr>

2501(config-if)#frame-relay map ip 10.0.0.2 100 broadcast cisco    <- 設定をするルータのDLCI番号とPVC先のルータのIPアドレスをマップ

*broadcast オプションを指定すると、VCを介してブロードキャストとマルチキャストを転送できるようになる。


Frame-Relay のshow コマンド

show interface serial 0 :フレームリレー接続ステータスとカプセル化種類、DLCI番号、LMI種類、DTE or DCE などの情報を表示

show frame-relay lmi :LMIトラフィックの統計情報を表示

show frame-relay pvc 100 :フレームリレー接続(PVC)ステータスとトラフィック統計情報を表示

show frame-relay map :フレームリレー・マップテーブルのエントリを表示

clear frame-relay-inarp :Inverse-ARPによってダイナミックに作成されたフレームリレー・マップテーブルをクリアする

debug frame-relay lmi :フレームリレー接続の確認とトラブルシュート


Frame-Relay用語

 

データリンク接続識別子(DLCI; Data-Link Connection Identifier)
フレームリレー ネットワーク内の PVC エンドポイントに割り当てられる、回線を識別するための固有番号。フレームリレー ネットワークのユーザ アクセス チャネル内にある特定の PVC エンドポイントを識別します。これは、そのチャネルだけにローカルとして有効です。
ローカル管理インターフェイス(LMI; Local Management Interface)
基本フレームリレー仕様の拡張機能のセット。LMI には、データが流れているかどうかを検査するキープアライブ メカニズムや、スイッチが認識している DLCI について継続的なステータス レポートを提供するステータス メカニズムなどがあります。LMI は、ANSI 用語では LMT と呼ばれます。

 

巡回冗長チェック(CRC; Cyclic Redundancy Check)
フレームリレー ネットワークにあるデバイス間で伝送されたフレームの精度を、計算に基づいて確認する方法。フレームが伝送される前に、発信側デバイスで数学関数が計算されます。その数値はフレームの内容に基づいて計算されます。宛先デバイスで同じ関数を使用して再計算された値とこの値が比較されます。
フレーム チェック シーケンス(FCS; Frame Check Sequence)
HDLC およびフレームリレー フレームで使用される標準の 16 ビット巡回冗長チェック。FCS は、フレームの開始フラグから FCS までのビットで発生するビット エラーを検出します。4096 オクテット以下のサイズのフレームでエラーを検出する場合のみ有効です。

 

認定情報レート(CIR; Committed Information Rate)
    フレームリレーで保証されたデータ転送速度。

    CIRを0で契約すると、コストは低くなるが、トラフィック全てにDEビットが立ち、輻輳時にフレームが破棄されやすい。

廃棄適性(DE; Discard Eligibility)
輻輳が発生したときに、ネットワーク内の認定されたサービス品質を維持するため、他のフレームよりも優先的に廃棄可能なフレームを示す、ユーザ設定のビット。ネットワーク側でも DE ビットを設定し、輻輳発生時に DE ビットが設定されたフレームを最初に廃棄できます。

 

順方向明示的輻輳通知(FECN; Forward Explicit Congestion Notification)
データ フローと同じ方向に送信されるビット。受信側デバイスが輻輳回避手順を開始する必要があることをインターフェイス デバイス(DTE)に通知するために、フレームリレー ネットワークによって設定されます。
逆方向明示的輻輳通知(BECN; Backward Explicit Congestion Notification)
データ フローとは逆方向に送信されるビット。送信側デバイスが輻輳回避手順を開始する必要があることをインターフェイス デバイス(DTE)に通知するために、フレームリレー ネットワークによって設定されます。

 

その他の用語については以下のリンクをご覧下さい(アカウントが必要になります)

http://www.cisco.com/japanese/warp/customer/3/jp/service/tac/74/87-j.html


参照:Ciscoデバイス相互接続入門-CCNA試験番号640-507対応(ソフトバンク)/Cisco TAC WEB

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