ホストレベルのセキュリティ確保

 

●ネットワークのセキュリティ

WEBサーバやFTPサーバといったネットワークサーバを、
悪意のある不正な利用者から守る必要がある

TCP Wrapper(ティシーピーラッパー):
クライアントからの要求をチェックし、承認した場合のみ対象のサーバプログラムへ要求を引き渡す機能
tcpdデーモンによって実現される
inetd/xinetdと組み合わせて利用する
どの要求を承認/拒否するかは、以下の2つのファイルに[サービスのリスト:ホストのリスト]という書式で 設定する

  1. /etc/hosts.allowファイル
  2. /etc/hosts.denyファイル

TCP Wrapperクライアントからの要求を、
/etc/hosts.allowファイルと照らし合わせ、一致すれば承認し、
一致しなければ/etc/hosts.denyファイルと照らし合わせ、一致すれば拒否をする
どちらのファイルの記述にも一致しなければ、その要求が承認される
(そのため/etc/hosts.denyファイルには[ALL:ALL]という全拒否を記述し、
/etc/hosts.allowファイルに許可する要求を記述していく方法が一般的)

-------/etc/hosts.allow ファイルの記述例---------------

wu-ftpd:   192.168.1.
in.telnetd:   .threes.co.jp

------------------------------------------------

 

パケット単位でのアクセス制御:
そのLinuxサーバで受信するパケット単位で詳細に制御(パケットフィルタリング)する機能
ipchains(カーネル2.2系)/iptables(カーネル2.4系)コマンドを使う

 

 

●RPMパッケージの検証

RPMパッケージ自体の改ざんチェック :
md5sum パッケージ名  で出力されるチェックサム値を比較する

RPMパッケージからインストールしたファイルの改ざんチェック :
rpm -Va  でパッケージのインストール後に変更されたファイルの一覧が表示される

 

 

●SUIDが設定されたファイルの検索

find / -perm -u+s  コマンドでSUIDが設定されたファイルを定期的にチェックして、
意図しないファイルが作成されてないか確認する

 

 

●セキュリティ情報の入手

名称 URL
CERT/CC http://www.cert.org/
JPCERT/CC http://www.jpcert.or.jp/
Bugtraq http://www.securityfocus.com

 

 

 

 

 

ユーザ関連のセキュリティ対策

 

●一般ユーザのログイン禁止

touchコマンドを使用して、/etc/nologin ファイルを作成すると、
スーパーユーザ(root)以外はそのシステムにログインできなくなる

特定のユーザのみログイン禁止にするには、
/etc/passwd ファイルに記述されているそのユーザのデフォルトシェル欄を /bin/false と書き換える

 

 

●パスワードの管理

シャドウパスワード:
etc/passwdファイルは一般ユーザでも読むことができるため、安全性が低い
通常パスワードはスーパーユーザ(root)のみがアクセスできるetc/shadowファイル(シャドウパスワードファイル)に格納する

手動コマンド パスワードの格納場所を
pwconv etc/passwd ⇒ etc/shadow (シャドウ化)
pwunconv etc/shadow ⇒ etc/passwd
grpconv etc/group ⇒ etc/gshadow (シャドウ化)
grpunconv etc/gshadow ⇒ etc/group

 

有効期限の設定:

コマンド 説明 書式 主なオプション 補足
chage ユーザ毎にパスワードの有効期限を設定する chage [オプション] ユーザ名

オプションを省略すると
対話的に有効期限の設定が行える

-E 日時 :
パスワードの有効期限を設定する

-l
パスワード/アカウントの有効期限を表示する

-M 日数 :
パスワードが有効である最大日数を設定する

 

 

●システムリソースの利用制限

コマンド 説明 書式 主なオプション 補足
ulimit ユーザ毎にシステムリソースの
利用制限を設定する
ulimit [オプション] -a
設定されている制限値を全て表示する

-H
ハードリミット(絶対的な上限値)として設定する

-S
ソフトリミット(ユーザに警告が発せられる)として設定する

-f サイズ :
シェルが生成できる最大ファイルサイズを設定する

-u プロセス数 :
ユーザあたりの最大プロセス数を設定する

-v キロバイト :
シェルが使用する最大仮想メモリを設定する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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