パーティションの管理

 

●パーティションレイアウトの決定

大容量のハードディスクを使用する場合、障害対策やバックアップのし易さを考慮して、

に専用のパーティションを割り当てるのが一般的

 

●パーティションの作成

書式 主なオプション・補足
fdisk [オプション] デバイスファイル名 -l :
パーティションテーブルを表示する
メニュー形式で使用する主なコマンド

n :新規パーティションを作成
d :既存パーティションを削除
p :パーティションテーブルを表示する
l :ファイルシステムタイプを一覧表示
t :ファイルシステムタイプを変更
q :一連の操作を保存しないで終了
w :一連の操作を保存して終了

 

 

 

ファイルシステムの管理

 

●ファイルシステムの作成

コマンド 説明 書式 主なオプション 補足
mkfs パーティション内に
ファイルシステムを作成
mkfs [オプション] デバイスファイル名 -t ファイルシステムタイプ:
ファイルシステムの種類を指定

主なファイルシステムタイプ

  • ext2
  • ext3
  • msdos
  • vfat
mke2fs パーティション内に
ext2、もしくはext3
ファイルシステムを作成
mke2fs [オプション] デバイスファイル名 -c
不良ブロックを検査する

-j
ジャーナリング領域とともに
ext3ファイルシステムを作成する
(このオプションを使用しなければ、
ext2ファイルシステムが作成される)

-n
ファイルシステム作成をテストする

 

●ファイルシステムのマウント

コマンド 説明 書式 主なオプション 補足
mount ファイルシステムをマウント mount [オプション] [デバイスファイル名] [マウントポイント]

オプションや引数を指定しないと
現在マウントされているファイルシステム一覧が表示

-a
/etc/fstabファイルに記述されているファイルシステム全てをマウントする

-t
ファイルシステムタイプを指定

-o
マウントオプションを指定

umount マウントを解除
(アンマウント)

unmountではないので注意

umount [オプション] [デバイスファイル名/マウントポイント] -a
/etc/fstabファイルに記述されているファイルシステム全てをアンマウントする

-t
アンマウントするファイルシステムタイプを指定

 

●ファイルシステムのメンテナンス

コマンド 説明 書式 主なオプション 補足
df ファイルシステム単位で
ディスクの使用状況を表示
df [オプション] [デバイスファイル/ディレクトリ名] -h
ギガバイトやメガバイトで表示

-i
iノードの使用状況を表示

du ファイル・ディレクトリ単位で
ディスクの使用状況を表示
du [オプション] [ファイル/ディレクトリ名] -a
ファイルの容量も表示

-c
使用量の合計を表示

-h
ギガバイトやメガバイトで表示

-k
iキロバイト単位で表示

-s
総合計のみを表示

fsck ファイルシステムのエラーチェック

矛盾が生じた場合は自動的に修復する

fsck [オプション] デバイスファイル名 -A
/etc/fstabファイルに記述されているファイルシステム全てをチェック

-r
対話モードで実行する

e2fsck ext2/ext3ファイルシステムのエラーチェック e2fsck [オプション] デバイスファイル名 -y
チェック中の問いに全てYESと答える

-n
チェック中の問いに全てNOと答える

-p
全ての不良ブロックを自動的に修復する

 

その他のメンテナンスコマンド

コマンド 説明 書式 主なオプション 補足
debugfs ext2ファイルシステムの
デバッグ情報を出力したり、
詳細なパラメータを変更する
   
dumpe2fs ファイルシステムの詳細情報を表示    
tune2fs ext2ファイルシステムのパラメータを変更、
ext3ファイルシステムへのコンバート
   

 

 

 

ブートローダーのインストール

 

ブートローダー:OSを起動するためのプログラム、Linuxでは一般的に

が使われる

 

●Linuxのブートプロセス

  1. コンピュータの電源を入れる
  2. BIOSがデバイスを調査
  3. ハードディスクのMBR(マスタブートレコード)領域にあるブートローダーが起動
  4. ブートローダーがカーネルを探して起動
  5. カーネルが各種プログラムを読み込み、OSが起動

MBRに各種OSに対応したブートローダーをインストールしておけば、
複数OSを選択することができる

 

●LILOとGRUB

1024シリンダの制限:

古いBIOSではハードディスクの先頭から1024シリンダ(約8GB)以降の領域にアクセスできないものがある
ブートローダーやカーネル(LILOの場合のみ)が1024シリンダ以降の領域に書き込まれている場合はOSが起動できなくなる

この問題を回避するには

 

●インストールと設定

LILO:

/sbin/liloコマンド(マップインストーラ)を実行すると、
/etc/lilo.confファイルに記述されている情報に基づいて、LILOがインストールされる

LILOブートローダーの保存場所を変更したり、
/etc/lilo.confファイルを更新した後には、
必ず/sbin/liloコマンドを実行する必要がある

LILOは以下のいずれかの場所に格納される

 

GRUB:

grub-installコマンドを実行すると、
/boot/grub/grub.confファイルの設定に基づいて、GRUBがインストールされる

 

 

クォータ管理

 

クォータ:ユーザやグループ単位でディスク使用量の制限を設定する機能

ユーザに対して設定されたクォータを「ユーザクォータ」、
グループに対して設定されたクォータを「グループクォータ」

 

●クォータのパラメータ

 

●クォータ機能の有効化

  1. /etc/fstabファイルのクォータを設定したいファイルシステムの行に、usrquotaマウントオプションを追加(viエディタ)
  2. 対象のファイルシステムをアンマウントし、再度マウントする(umount、mountコマンド)
  3. 対象ファイルシステムの最上位ディレクトリにクォータ情報を記録するデータベースファイルquota.userを作成する(touchコマンド)
  4. quota.userファイルのアクセス権を設定する(chmodコマンド)
  5. quota.userファイルを初期化する(quotacheckコマンド)
  6. クォータ機能を有効化する(quotaonコマンド)
    無効化する場合はquotaoffコマンド

 

●クォータの設定

ユーザ別・グループ別にクォータを設定するには、

edquota ユーザ名/グループ名

で開いたファイルを編集する

 

●クォータ設定の確認

ユーザ毎の利用状況確認コマンド: quota -uv ユーザ名

全てのユーザの利用状況確認コマンド: repquota

 

 

 

 

 

 

 

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