産業革命以降、人類の急速な経済的成長による物質やエネルギー(化石燃料・天然資源)の大量消費によって、生活する上での様々な環境的な問題が発生した。
もはや地球環境は自然の持つ再生能力(自浄能力)では回復できないほど深刻な状態にある。
世界の人口の約20%にしか満たない先進国が、現状では地球の資源とエネルギーの約80%を消費しているが、今後発展途上国が先進国並みの消費が見込まれるため、これまでよりも効率的な持続可能社会の実現しか人類の残された道はない。
●世界の人口の増加
西暦 世界の人口 1650年 約5億人 1960年 約30億人 1999年 約60億人 2050年予測 約93億人
本当にスペースコロニーでも作ってくれませんかね・・・ |
●典型7公害
典型7公害 | 主な事例 | 法規制 *1 | 対策技術 |
大気汚染 | 四日市ぜんそく 光化学スモッグ |
大気汚染防止法 | 硫黄酸化物(SOx)の対策: 1、重油から硫黄を除去(重油の脱硫) 2、排ガスから硫黄を除去(排煙脱硫) 窒素酸化物(NOx)の対策: すすや燃えかすなどのばいじん除去 |
水質汚濁 | 水俣病 イタイイタイ病 |
水質汚濁防止法 | 重金属を含む排水の対策: 1、凝集沈殿法 2、イオン交換法 3、生物学的吸着法 有機性排水の対策: |
土壌汚染 | 足尾銅山鉱毒事件 カネミ油症事件(PCBが原因) イタイイタイ病 |
土壌汚染対策法 | |
悪臭 | 工場・し尿・下水道から発生 | 悪臭防止法 | |
騒音 | 工場・工事・交通機関から発生 | 騒音規制法 | |
振動 | 工場・工事・交通機関から発生 | 振動規制法 | |
地盤沈下 | 地下水の過剰採取 | 工業用水法 ビル用水法 |
*1:全体的な基本原則は、公害対策基本法(1967年〜)、環境基本法(1993年〜)がある。
環境基本法の基本理念
環境基本法において、大気汚染・土壌汚染・騒音の環境基準が設定されているが、地盤沈下については基準が設定されていない。
●日本の4大公害病
日本の最初の公害は、足尾銅山鉱毒事件(1890年(明治23年)栃木県渡良瀬川流域で発生した足尾銅山からの廃液による土壌汚染)
人間の安全よりも経済的な成長が優先された時代だったんですね |